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のんびり構えてたら日付変更線越えてこの時間。
最近寝付けない夜が多いからなぁ…
あ、『罠と魔法と』に拍手くださった方、ありがとう
ございます!
何か心に残るものがありますれば幸いです。
では、遅くなりましたが続きどうぞー。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆
罠と契約と
あの一件から更に数日が過ぎ、遠征隊一行は毒された森林のナシプ族の集落に居た。
あれから何度かアエルロトに守られながら、クロモドも戦闘に参加したせいだろうか。
早くも例の『魔法』はクロモドも気付かぬうちに、じわじわと効き始めていた。
とはいえ、現時点では一度としてクロモドが最後まで立っていられた事は無い。
それでも…前線に斬り込んでは手傷を負い、フラフラになるメンバーを癒しつつ、後方のクロモドにも気を配り、群がる敵を一掃してくれる彼は、『大魔法師』を自負しながら、まだまだ未熟なクロモドとは比較にならないほど、相当な経験を積んでいるのは明白だった。
実際、クロモドよりも年下で、身長も低いアエルロトの背中が頼もしく思えたのは事実である。
無論、戦闘中にそんな思考に耽るほどの余裕はなく、あとから思い返して気付いたことではあるのだが。
(私が……もっとスキルをうまく使いこなせたら、アエルロトの負担を減らせるか…)
クロモドは己が両手を見て、深い吐息を漏らした。
(いやいや…私は何を考えているのだ)
『もっと強くありたい』と感じた理由に気付いて、左右に首を振る。
少し離れたところから様子を窺うアエルロトの視線にも気付かない。
明らかに様子がおかしいクロモドが気になり、アエルロトは彼に歩み寄った。
「クロモドさん。」
その声に動揺しつつ、クロモドはゆっくり振り向く。
「何か悩みがあおりでしょう?私でよければ相談に乗りますが。」
アエルロトの微笑みに困惑しつつ、クロモドは視線を逸らしながら言葉を返す。
「なぜ、そう思った?」
一瞬目を丸くしたかと思うと、アエルロトは満面の笑みを見せる。
「クロモドさんのことは、いつも見てますから。他の人にはうまく隠しているつもりかもしれませんが、私にはだいたいわかりますよ?」
クロモドは深い溜息を吐き、『どうせ隠し事が出来ないのなら』と、思い切って打ち明けてみることにした。
「……強くなりたい。せめて、最後まで立っていられる程度には。」
アエルロトの負担にはなりたくなかったのだ。
「ふむ……。」
クロモドの願いはアエルロトの願いでもあった。
毎日のように市場をチェックし、彼の実力に見合う装備の自作・購入の両方を視野に入れてはいるが、なかなか思うようには行かない。
武器はなんとか確保したが、クロモドの防具は未だに市販の装備一式である。
そんな彼に実戦で経験を積ませるという選択肢は無い。
かといって、任務の達成報告だけでは時間がかかりすぎる。
アエルロトがあれこれ考える間、クロモドは彼の回答を辛抱強く待った。
その真剣な眼差しはアエルロトの心を動かした。
「それなら、良い方法がありますよ。代償は安くありませんが、それ以上のものを得られる秘術が、ね。これまでよりももっと早く、クロモドさんが目指す高みに上れるように、私も全力でご協力しましょう。」
「……そんな方法………あるのか!?」
衝撃を受けるクロモドを人気の無い場所に誘導し、アエルロトは口角を吊り上げる。
「『成長の契約』といって、私が敵から得た経験を、クロモドさんに付与することが出来るのですよ。」
「……!!」
遠征隊で一番の実力者の協力を得られるなら、望みはすぐにでも叶うかもしれない。
しかし、彼は『代償は安くない』と言っていた。
「対価は何だ?それは私にも払えるか?」
「勿論です。むしろ、そこはクロモドさん御本人でないと。」
クロモドはその言葉の真意を考えるだけの精神的ゆとりがなかった。
アエルロトはそっとクロモドの頬に触れ、実にイイ笑顔で告げる。
「あなたの為なら魔物1000体でも斬り捨ててきますので、契約の証に、クロモドさんの方から私にキスしてください。場所は私の体であれば、どこでも構いませんよ。」
確かに、彼の言うとおり、対価は決して安くない。
だが、契約の証がキスだなどと、またしてもアエルロトの巧みな言葉に潜む罠に気付かず、クロモドは石化してしまった。
その日、クロモドは己が望みと対価を秤にかけ、結局契約を結んだのであった。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆
毒された森林到達時、うちのクロモドは既に契約済みでレベル15でしたが…
実際こんな条件の契約だったら、全力で覘きたい。
この度はへっぽこブログを貴重なリンクスペースに加えて頂き、感謝の気持ちでいっぱいです!
ご丁寧にご挨拶まで頂いてしまい、うっかり意識が飛びそうになりました。
サーチのロトモドに釣られての初訪だったのですが、それから勝手に日参させて頂いている憧れのブログ様でしたので、本当にしあわせです!
恐れ多くもこちらから張り返しさせていただきましたので、ご挨拶がてらの報告に参りました。
「罠と~」の2作で既に多大なる萌えを補給完了でございます!
ちょっと企んでるロトさんと天然ながらプライドは捨ててないモド先生がドツボすぎてもう(落ち着いて
これからも全力で応援しております。改めてよろしくお願いいたします(ぺこん
乱分失礼いたしました。感謝と共に。
いやいやいやいやいや、ご謙遜を!
わ、私も心綺さまのブログには、日に
何度か…(だまらっしゃいストーカー
憧れとか…昇天しちゃいますよ…
リンクの張り返しもありがとうございました!
実は「罠と~」は他にあと2話ほどネタが
あったりしますが、お気に召したようで光栄です。
ロトさんって人当たり良いし、社交的な感じで
口も上手いし、策士であって欲しいという私の
願望が滲み出てる感じ…
一方、モド先生はヒトと関わる時間があるなら、
研究優先!!って印象なので、人付き合い下手で、
人との距離のとり方とか、その辺不器用な方が
萌えるので。
天然、というのが伝わったら大成功。
応援ありがとうございます!
ぽちは頂くけど、うちの遠征隊仕様の小説って
面白いかなー、と思っていたので、とても
励みになります!
私も心綺さまの作品を心待ちにするファンの一人ですし、
お互い無理せずマイペースに頑張りたいですね。
この度はありがたい言葉の数々とリンク報告、
ありがとうございました。
こちらこそ、今後ともよろしくお願いします。