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タルタロスオンラインにおける萌えを綴る場所。
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タイトルにも悩んで、初の漢字3文字(静夜思)も候補に
入れたりしたけど…
本文が終わったの、深夜2時半ちょい前でした。
寝付けないからって無茶しすぎだろ、jk…
これでも他人には『無理しちゃダメ』って言ってるとか
説得力なさすぎだろう!と。

では、続きをどうぞー。

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆

罠と月草と

 

アエルロトとクロモドの間に微妙な溝が出来たまま、遠征隊は様々な事件を乗り越え、ルコと共にデリオを目指す。
『阿吽の呼吸』とでもいうのか、既に言葉を交わさずとも、クロモドはアエルロトのフォローをこなせるようになっていた。
その事実を嬉しく思いつつ、アエルロトはクロモドに敵を寄せ付けぬよう、剣を振るう。
道中、盗賊団を追うデリオ兵に遭遇し、アエルロトは『そういえば“赤毛の盗賊団”などと偽って、危機的状況を切り抜けたことがあったな』と苦笑した。
その後、自分達が盗賊団とどんな係わりを持つことになるかも知らずに―。

 

遠征隊がデリオに入って間もなく、ミッチェルはアエルロトの姿を視界に捉える。
視線を感じたアエルロトがそちらを向くと、ミッチェルが嬉しそうに口を開くのが見えた。
アエルロトは遠征隊には『幼馴染を見掛けた』と告げ、慌てて駆け寄る。
「ああ……お会いできて光栄です!偉大なる魔法師、アリエル様!」
純粋な尊敬を通り越して、もはや崇拝に近い感情を隠そうともせず、ミッチェルは恍惚の表情でアエルロトを見つめる。
後輩を可愛く思う気持ち以上に、ミッチェルに対して苦手意識を持つアエルロトとしては、その視線をまともに受けられず、顔を顰めてしまう。
「しっ!静かに!――ここでその名を呼んではいけません、ミッチェル。」
きょとんとした様子で理由を尋ねてくるミッチェルを黙らせ、遠征隊には先に宿に行くように促す。
ミッチェルに駆け寄るアエルロトの背中を見送りつつ、クロモドはどこかスッキリしない感情を持て余しながら、『積もる話があるにせよ、夜には戻るだろう』と軽く考えていた。

宿でアルポンスの扱いについて遠征隊メンバーから『もっと労わるべき』という指摘を受けながら、クロモドは『アエルロトならば、もっとやんわり注意してきただろうな』と、密かに溜息を吐く。
(な、なぜここでアエルロトの言動を予測する必要がある!?)
その後も、ことあるごとにアエルロトなら…と考えては深みに嵌っていく。
肉体的な疲労に加えて精神的な疲労でコートを脱ぐのも億劫になり、クロモドは早々にベッドに身を投げ出した。
(アエルロトめ、帰りが遅いっ)
目を閉じても、アエルロトの姿ばかりちらつく。
いつも傍に居たはずなのに、なぜか無性に声を聞きたくなり、胸が締め付けられるようだった。
(なぜ……アエルロトが傍に居ないだけで、こうも違うんだ…)
もう、クロモドにはアエルロトを求める心を否定することなど出来なかった。
しかし、アエルロトは滝でその体に触れたクロモドの手を拒んだ―。
その事実はクロモドの心に重く圧し掛かる。
(…求めているのは私だけなのか?)
そう思うと、涙が滲む。
そればかりが気になって、疲れているはずなのに寝付けない。
『これは睡眠障害か、もしくはもっと性質の悪い病気なのでは』と、ついぞ余計なことを考えてしまう。
他意はないにしろ、彼が居れば、クロモドの体調管理までバッチリ世話を焼いてくれるのに。
いつの間にか、そのさりげない気遣いや優しさを『当たり前のこと』として受け止め、甘えていた。
感謝の気持ちを示すことすら忘れていたのだとも気付かず、ほとんど眠れないまま朝を迎えるのであった。

朝になってもアエルロトが戻ってきた様子はなく、グリンデルに居た頃は当たり前のように迎えていた一人きりの朝が辛く、思わずアルポンスを呼び出して抱きついてしまう。
(いつもなら『おはようございます、クロモドさん』と、優しく起こされるのに…それがないだけで、寂しく思うだなどとっ…!)
「ワンワン!」
そんな主の感情を感じ取ったのか、アルポンスは気遣うように鳴く。
「……私は大丈夫だ。」
アルポンスの喉元に触れて微笑みかけると、アルポンスの表情も明るくなる。
「クロモド先生起きてるー?ミミが急いで皆を集めろって言ってるんだけど!」
扉越しの元気な声に答え、短く返す。
「あぁ、今行く。」
そして、遠征隊は栄光の塔に向かい、二人の関係に大きな変化が生じる事件が、ゆっくりと進行していくのであった―。

 

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆

色々悩みながら、デリオ編スタートです。
モド使いさんには『隠れ家シナリオもいいよ』って薦められたけど、
何気にここって、ネタの宝庫だと思うんだ…
 

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